ピラティスの呼吸は胸式呼吸で呼吸をとても大切にしています。
胸式呼吸は、肋骨(胸郭)を前後左右に広げる意識で胸に呼吸を送り込む呼吸です。
息を吸うと、胸郭が広がり、横隔膜は収縮して下に下がっていきます。
吐くときは、広がった胸郭がお腹の方に閉じていくように細くもとの位置に戻り、
横隔膜は上に上がり元の位置に戻っていきます。
肋骨の中に肺はありますが、自力で動けないので胸郭や横隔膜が動くことで肺も動きます。
胸式呼吸を行う事で肺を動かし、体内のガス交換(酸素を運び、二酸化炭素を回収する働きの事)をすることもできます。
このコロナ時代に、胸式呼吸で肺を動かすことは、とても重要な事だと思います。
体の中に意識を向け、体の中の臓器や筋肉の動きをイメージしながら呼吸をすることで、呼吸が深まり、疲労回復、老廃物の排出、血液循環の向上など、身体にとって良い効果を感じて頂けると嬉しいです。
また呼吸には動きを促すという効果もあります。
・胸の上部に呼吸を入れる意識で呼吸をすると、胸骨(胸の真ん中にある骨)が天井に向く
ように前に広がるので、鎖骨が左右に伸びていくような広がりを感じられます
・逆に背中に呼吸を入れると、背中が丸くなるので、背中の広がりを感じられます
・片側の胸(脇腹あたり)に呼吸を入れると、片側の脇腹の広がりを感じられます
呼吸をすることで背骨の可動性をあげることにもつながっています。
胸郭と背骨は繋がっているので、胸郭を動かすと背骨も動いています。逆に呼吸の時に胸郭が前後左右に広がりづらい人は、背骨が硬くなっているのかもしれません。
日常生活においても、呼吸をすることで気持ちが穏やかになります。
焦っているとき、緊張しているとき、不安な時は、少し深い呼吸をしてみましょう。脳に酸素が届き、スッキリして、気持ちの切り替えがしやすくなるかもしれません。
呼吸は体調をよくするツールです。
朝起きた時、寝る前など、少しの隙間時間を呼吸に使ってみてはどうでしょうか。
頭がスッキリして、穏やかな気持ちになれます。
背骨の柔軟性も少しづつですが変わってくると思います。
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